【ぐれちの手記】メリークリスマス
やすちの黒いパーカーを借りたぐれちだ。
ご覧の通り、今から黒サンタとして悪い子供をシバキ倒していこうと思う。
手始めにやすちをボコボコにしようと思ったのだけど、やすちは子供じゃないから対象外であった...。残念。
ぐれちは他の黒サンタとは違いぬいぐるみだから、色々な装備を提供してくれるということなのどけども......。
ぐれちは自分の身体に誇りを持っているから、使うかどうか悩みどころである。
今までも己の身体一つで、全ての物事をやってきた。
これからも、それを曲げてはならぬとぐれちは思う。
初志貫徹。
とても大事な言葉である。
この言葉を守っている人がぐれちは少ないと、最近は思う。
人はあとから意見を変えることが多い。
しかし、それが原因で悪いことが起きるとそれを提案した人のせいにするから、とても困ったくである。
やすちはそれが嫌だから、他人に指図することはないのだけれど、それでも悩み事は尽きないらしい。
やすちはとても難儀だと思う。
他人にあまり心を開かぬし、だからといってその重要性を知らぬわけではない。
心の開き方を知っているくせに、自分はその方法を使わない変なヤツである。
以前、その理由をやすちに聞いたらはぐらかされたので、いつかボコボコにして聞き出してやろうと思う。
ふむ。
話がズレてしまった。
とりあえずだ。
ぐれちは今から、黒サンタとして子供たちの家にお邪魔してくる。
もしもだ。
ぐれちを見かけるときがあったら...。
お前は悪い子供だぞっ。
気をつけたまえ!